バリ島マデウィに住む女子の雑記ブログ

いつも波乱含みで周りと同じように生きられない女子の体験エピソード

#4 ヌガラの州立総合病院へ入院【2】

ヌガラの州立総合病院

前回からつづき。。

 

トータルで6泊の入院でした。

かかった費用はすべて込みで日本円で約3万7千円。

これは予想よりも安く感じました。

点滴、抗生物質、血液検査、処方薬、食事、部屋代、、

内訳をみるとやっぱりその中でも断然高いのは、専門医(皮膚科)による治療や訪問費用

でだいたい約一回千円位だったと思います。

 

旦那さんがサンラー病院に入院していたときはもう遥か昔だけど、専門医が来ると四千円とか言っていたような気がします。

わけあってサンラー病院のVIPルームにもしばしのあいだ泊まっていた時のことだと思います。

もし最初に行ったBali Med Hospital なら6万近くいってたんじゃないかとおもいます。

州立と私立の違いだったのではないかと。

 

息子は海外旅行傷害保険には加入せずにきていたため、バカ高くなくてホッとしました。

旅券をわたしのリクルートクレジットカードで支払っていたため、保険に充てられないか調べましたが、本人でないとだめだそうです。

18歳を過ぎたので、リクルートの家族カードを次からは作ろうとおもいました。

保険付帯はなにかと助かるので。

 

ちょうど4泊を過ぎた頃、隣のベットの隣人との兼ね合いで悩んだ挙げ句1人部屋にアップグレードしました。

2人部屋は一泊約1850円。1人部屋は一泊約2500円でした。

最初の2泊はとなりにだれもおらず静かだったのでわりと快適に過ごせてました。

 

ところが、3日目にやってきた患者でわたしの疲れはマックスに。

たぶん70手前のおじいさん。症状はやはりアレルギーとのこと。

とにかくかゆいんだそうで夜中も『アドゥーッ、アドゥーッ』(痛い、痛い)と言っていたそう。

わたしはくたびれていたため床に敷いたヨガマットと車の日よけマットをダブルにした、わりとふかふかな寝床でぐっすり寝ていたから全く気が付かなかった。

でもそのおじさん、わたしが寝ている以外の時間、ずーっとやすみなくわたしに話しかけてきた。

 

日本人だとわかると身内に日本に行きたい孫がいると連れてきた。

バルコニーで待ってる家族もジャパン、ジャパンと何やら電話で誰かと話してる。

 

膿の異臭もすごく、迷惑だろうとカーテンずっと閉めたっきりだった。

息子本人もだれかに見られるのが嫌だろうと思った。

 

でもちょっとなごやかな会話になったとたんに家族のひとたちがカーテンを開けてきた。

これがバリ人のいいところなのかもしれないけど、息子を晒すのもかわいそうだし、わたしも慣れない病院生活と不規則なたべもので便秘がつづいていて疲れ切っていたのでそーっとしておいてほしかった。

わたしのこころも元気でなにも問題なければはなしに耳を傾ける余裕もあったはず。

 

だけどただでさえキレイじゃないトイレでいちいち使い方を考えてしまうような場所を、息子の介助しながらいろんな人と共有するのもきつかった。

 

息子は入院してすぐの膿はがし後は口も開けられず、首の皮膚が動いて痛いため飲み物も飲めず、肩から上をすべてまったくうごかせないままベッドですごしたため、つねにわたしが必要だった。

 

となりのおじさんはかわいい顔をしていた。

ヒンズー教っぽく白い長い髪。ぽてっとした恵比須様のようなにっこりした表情。

きっとわたしが元気だったら一緒にいたらたのしそうな人だった。

おじさんは家族がたくさんきてるんだけどもちょっと寂しそうで、5人いる娘たちにヤンヤンつよく言われてシュン、、ともしてた。

 

病室にかぞくがいない時はカーテン越しにつねに『ブーーッ?!イブーーッッ?!』(奥さん?!奥さんいる?!)

⦅なんやおっちゃん元気やんっ!!⦆

こっちの相づちが一応気になるらしく、間が空いたり待っていたりするからつめたく無視も出来ず、たまに聞き取れたことばを拾ってリピートしてそれについて聞き返しうまくやってた。

 

息子の病状がひどくてたのしく話している場合ではなかった。

そんなこんなでせまい2人部屋で私の想いは心配と、お隣さんからの好奇心とでぐちゃぐちゃになり、発狂しそうでついに1人部屋に移動することをきめた。

 

おじさんはつねに話し続けている。

わたしからの相づちがないと『ブーーッ?!イブーーッッ?!』『聞いてる?』

といわんばかりに返事を待ってる。

疲れていてねむいから、やすむね。とじぶんから言わなきゃいけない状況だった。

 

窓口へ行き、部屋のアップグレードを申し出ると、すぐに理由を聞かれた。

もう変えるって決めているのに理由を聞く必要あるかな?

なんかへんな違和感をかんじたけど、そのあとすぐさま『となりの人が問題?』

と聞かれたので、そのままのことを伝えた。

わたしはもう疲れてる。呼ばれ続けて息子に集中できません。と。

あとにまたその病棟の窓口でも『なんで部屋変えたいの?』と同じことを聞かれた。

やっぱりおもった。そんなこと聞く必要あるかな’?

 

執拗に若いスタッフたちがききたがるので、わたしからなにか聞き出したいんだなと思った。

やはり、理由を言うとみんな笑ってる。おじさんは常連のようだった。

 

あたまに浮かんだのはきっとおじさん寂しがるだろうな、と、なんで変わるの、、?だろうなとおもった。

うそをついて、膿の臭いが迷惑になるだろうということと、2歳の子が今夜病院に泊まるのでということで移動することにしますね、と若いスタッフたちに伝え、

同じくおじさんにも移動するまえに『スモガ チュパット スンブー パッ!』『早く元気になってね!』とともに伝えた。

 

移動するといったあとからおじさんは急にしずかになった。

 

次へつづく。