バリ島マデウィに住む女子の雑記ブログ

いつも波乱含みで周りと同じように生きられない女子の体験エピソード

#18 お祓い、祈祷師、マジック(呪い)

前回の続きになるが、その親戚の叔父さん(祈祷師)に急遽家に来てもらいお祓いしてもらうことになった。わたしは何かの病気としてしか疑ってなかったが、、。お姉さんにお祓いを勧められ、、

『あぁそれがあったか、そうかも、、そっちなのかも。。』と思った。

この親戚には何度かお世話になった事がある。いまの家が完成し引っ越す前、魔物払い的なことをしてもらった。家の隅々に向かって祈り、塩を撒き、、。そしてそれが済んだあと引っ越した。いまはもちろん大丈夫なのだが、以前工事中1人の大工さんが体調を崩したことがある。そしてそれはこの家に住むお化けの仕業だと夫が言っていた。そしてまた、同じく大工さんが『家の裏で毎日物音がする、だれもいないのに。。』と言っていたことがある。これもお化けの仕業と思っていいらしい。。この時はまだ完成してない建築途中のまま、夫の所属するグループに来てもらい、毎週木曜の夜行われる集会そして祈りをお祓い代わりにしてもらった。お化けは人けのない空き家を好むそうだし、用事などで長らく家を空ける場合、夫はそのことばかり気にしてる。

基礎工事に取り掛かる前の地鎮祭的なものは確かやったはずだけど、ラマダンなどで人がいない期間が長く続いてしまったからだろうか、、、ラマダン期間中は大工さんたちは休みに入っていた。

 

その親戚には他のことでもお世話になっている。産まれたばかりの子どもが身に着ける首飾り『魔除け』。息子のものはその親戚の叔父さんに作ってもらった。

『2歳になるまで、お風呂の時以外は身につけさせるように』と言われた。首がまだ細くか弱いため、どこかに引っかけて窒息しないかいつもドキドキだった。魔物は産まれたばかりの子、とくに男の子を好むためこれを身につけて魔物から子どもを守りなさいとのことだった。息子のは首飾りだったが腕につける子もいる。ちいさなバックのようなこのお守りの中には小さいコーラン(イスラム教の聖典)が入っている。それを皮や布で包み縫い込んで首飾りにする。

その他にも、寝ている時や子どもを少々の間部屋に1人にしざるを得ない時などは、よくバリで見かける竹の副木でできたハタキのような箒に、大きめのとうがらしと赤玉ねぎを刺したものを枕元に置くようにとお姉さんに言われていた。時代が進むにつれ、この首飾りや箒の魔除けの伝統も薄れていってるのかもしれない。なぜならその時期、その様子のまま子どもを外に連れ出すと『(危ないから)させなくていい、うちの子は2歳までなんてさせてない、』や『古い(ダサい)』など、若いママたちに言われた。ちなみにその首飾りは次兄弟が生まれても使い回せるため、大事に取っておくようにと言われた。若い人が時代に合わせて新しいやり方を模索するなか、お姉さんのおかげで古い伝統的なことをたくさん知ることができた。お姉さんにはいつも感謝だ。

 

そして親戚の叔父さんは家に来ると、夫にどんな調子か尋ねたあと、オイル(マッサージに使うアロマオイル)を用意するようにいい、念じながらマッサージを始めた。そして最後は飲み水に祈りを吹き込み、何度かに分けて飲むように言って帰っていった。首飾りの時もそうだがいつも気持ちのお金を最後に渡す。この時夫は約2000円ほど渡していた。

『どう?からだ軽くなった、、?』。。。まだこの不調がマジックによるものなのかどうかわからなかったのだが、

『すこし、首が楽になった』と言っていた。あぁ、なるほど、、親戚に会い、お姉さんにお祓いを勧められ、あっという間に流れた出来事だったが、すべて終わったあとにおもったのは、

『たしかに夫は誰かに恨まれてるかもしれないな、、』と、思った。たいした出来事じゃないのでここには書かないが、インドネシアやバリでは気に入らない相手に結構簡単に呪い(マジック)をかけるそうだ。『えーーーーそんなことでっ?!(恨まれなきゃいけないのぉお?!)』と、驚いたこともある。

 

いま、思い出したもう一つの呪い(マジック)話を忘れないうちに書く。知り合いのバリ人女性。それまで綺麗で美しかった肌が一夜にして顔中ニキビだらけのボコボコ肌になってしまったそう。朝起きて突然のことで、ひどいショックで泣き続けたそう。初めて会った時からそのような肌だったので気にならなかったが、知り合ってだいぶあとになって教えてくれた。綺麗な肌だったころの写真も見せてくれたがほんとに別人なくらいきれいな肌だった。

彼女はバリヒンズー教なのでイスラム教の祈祷師とは違うバリアン(バリの祈祷師)のところへ行く。でも、それが呪いの仕業だとわかったのはだいぶあとになってからだという。見た目もそうだが肌が熱をもち熱く、その症状にも耐えられなかったためそれまで長い間ずいぶんいろんな病院へ行ったそうだ。でも治らなく、人に勧められてバリアンのところへ行ったと。。そしてショックを受けることになる。バリアンはどこの誰が、宗教のどの催事のときにあなたに飲ませた聖水に呪いをかけたと言っていたそうだ。

『えっっ?!%$#%!!、、、あの時のっっ?!』そう叫び、

すぐその時のことを思い出し、悲しくなり、泣いたそう。。

 

今は原因もわかり、元通りではないものの少しづつ改善しているそう。

『なにかその人に悪いことしたの?』と、聞いた。

『わたしは何もしていないけどたしかに家族間でもめ事があり、向こうの家はわたしの家族を父を憎んでる』といい、土地に関することだと言っていた。

その恨みが娘の彼女に来てしまったそう。本当は父親に呪いをかけたかったのだが、呪いは強い方へは行かずかかり易い弱い人に来るそうで、それがたまたま彼女だったらしい。

彼女曰く、ヒンズー教でこのようなことはよくあることで、だいたい同じ村の中で起こるらしい。

ちょっと忘れちゃったが、呪いをかけたい相手が同じ寺に属する場合は非常に効力が強いらしい。その寺の神様にとっても良く知ってる相手というところがポイントらしい。相手が分かっているだけあってその魔力は非常に強く働くというようなことを教えてくれた。。

対して、相手が他の寺院に属する場合はあまり効果がないらしい。

『ええーーーこわいっ!、、たとえばわたしみたいな外国人では?』と、聞いたところ、外国人も結局は外の人なので呪いの効果はほとんどないんだそうだ。

 

彼女にはバリに纏わる面白い話をたくさん聞かせてもらった。。思い出せる限り、また今度別の機会に書きたいと思う。

バリにはというかインドネシア全体にこのようなバリアン、祈祷師が多くいるそうだ。次回は、妊娠前にわたしが行ってたマデウィの祈祷師の話を書こうと思う。